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ヒップホップ好き必見「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」挿入歌まとめ

ヒップホップ好きなら選曲にあがる映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」を紹介。

的確にいうとラテンミュージックが多用されている映画ですが、ヒップホップのルーツの音楽が多数使われているので突き刺さること間違いなしです。

このブログでは、基本情報、見どころ、挿入歌、背景を書いています。

映画を観る前に読むことで映画とともに音楽をより楽しめるようになります。

そして観た後に読むと知識の掘り下げとして、大いに役立つでしょう。

あらすじ

ロサンゼルスにある有名レストランで総料理長を務めるカールは、自分の信じる道とオーナーの意向とのミスマッチに嫌気がさしてレストランを辞めてしまいます。

次の職を探しているときにマイアミで絶品のキューバサンドウィッチに出会い、フードトラックを始めることを決意。

そしてマイアミから各都市を経由しながらロサンゼルスまで、フードトラックでサンドウィッチを売りあるく旅がはじまります。

Twitter初心者のカール、Twitterを使いこなす息子、Twitterで影響力を持つ料理評論家、それを拡散する人々、、、Twitterを絡めたストーリー展開がとてもユーモラスな映画です。

映画情報

公開 2014年5月9日(日本: 2015年2月28日)
上映時間115分
製作国アメリカ
配給米:オープン・ロード・フィルムズ
日:ユニバーサル・ピクチャーズ
監督ジョン・ファブロー
ジャンルコメディドラマ
音楽監修マシュー・スクレイヤー

みどころ1【地域によった選曲】

この映画では、旅すがら、その土地にちなんだ曲が流れます。

佐藤さん

土地と曲のつながりを楽しみながら観ると、さらにのめり込めますよ!

・マイアミ

マイアミならではのサルサバンドが演奏する場面があります。

演奏されているのは“La Quimbumba / Perico Hernandez”

ティンバレス、コンガ、ギロ、ホーンセクションなどラテンミュージックならではの楽器が絡み合い、陽気な雰囲気が漂います。

・ニューオリンズ

ここでかかるのは“Bustin’ Loose / Rebirth Brass Band”

原曲は“Bustin’ Loose / Chuck Brown & The Soul Searchers(1979)”ですが、こちらではカバー曲になっています。

この原曲はワシントンDCから生まれたゴーゴー(ジャンル)の名曲。

まさしくDCスタイル ファンクです。

また、このゴーゴーのルーツは、ニューオリンズのセカンドライン(ジャンル)。

そのためゴーゴーの名曲ではありますがブラスバンドヴァージョンのため、セカンドライン寄りの曲になっています。

・テキサス

こちらテキサスといえばテキサス・ブルース

ブルースは土地柄で様々な色になりますが、ここではテキサス出身のこのアーティストのこの2曲。

“When My Train Pulls In / Gary Clark Jr(2012)”

“Travis County / Gary Clark Jr(2012)”

親子の陽気な場面から、しんみりした場面展開ですがどちらにもぴったりハマります。

・ロサンゼルス

ここで聴けるのは“West Coast Poplock / Ronnie Hudson(1992)”

何を隠そう“California Love / 2pac(1996)”の原曲です。

ごきげんな西海岸の曲で、ここからストーリーはラストに向かっていきます。

みどころ2【今も受け継がれる超有名曲】

王道ヒップホップの元ネタとなる曲、カヴァー曲も多数使用されています。

そんな曲たちも知れば知るほど面白味が増すでしょう。

“C.R.E.A.M / El Michels Affair(2014)”

主人公カールが夜中におぼえたてのTwitterをいじる場面。

ねっとりとした曲調で夜中のまどろみ感がベスト!

シリアルを食べているのでおそらくシラフでしょうが、ここでのツイートが最高です。

この曲は“C.R.E.A.M / wu-tang(1993)”のインストルメンタルカヴァー曲。

さらにその曲の元ネタは“AS LONG AS I’VE GOT YOU / THE CHARMELS(1967)”

“Cavern / Liquid Liquid(1997)”

元ネタは“White Lines / Grandmaster Flash(1983)“

この曲はデュランデュランも1995年にカヴァーをリリースしている。

“The Champ / The Mohawks(1968)”

こちらは洋楽の中でも王道中の王道のため、このビートを元に作られた曲が多数あります。

その中でも有名なものを7曲ピックアップ。

気になる方は他の曲も膨大にあるので調べてみると楽しいですよ!

“Groove Me / Guy(1988)”

“大人になりましょう / ピチカート・ファイヴ(1991)” 

“La Schmoove / Fu-Schnickens(1992)”

“I Ain’t the One / TCF Crew(1993)”

“Step into a World (Rapture’s Delight) / KRS-One(1997)”

“Pump It Up / MC Hammer(1988)”

“Gonna Breakthrough / Mary J Blige(2005)”

“Sexual Healing / The Hot 8 Brass Band(Marvin Gaye)”

こちらは“Sexual Healing / Marvin Gaye(1982)”のブラスバンドカヴァー曲。

この曲を熱唱するいい歳したおっさん二人・・・。

ただその光景を見るだけの時間があります・・・。

以上。

その他リコメンド

この辺りの曲は聞いたことある人は多いんじゃないかなと思います。

ストリートダンサーは特に。

個人的にピックアップしたい陽気に踊れる曲です。

“Que Se Sepa / Roberto Roena”

“Get Down / freedom express”

“I Like It Like That / Pete Rodriguez”

概要・背景

監督の生い立ち

監督のジョンファブローは1966年ニューヨークに生まれブロンクスの高校に通学。

そんなバックグラウンドもあって、ヒップホップ方面にあかるいんではないでしょうか。

誕生背景

ジョンは監督業でアイアンマン(2008)大成功を収めました。

しかし、アイアンマン2(2010)では資金規模が大きくなると反比例して、プロデューサーや関係会社などからのしがらみを受けて、純粋な作品制作に対しての自由が奪われていきます。

そして、アイアンマン2の世間の評価は低いものとなりました。

さらに、翌年のカウボーイアンドエイリアン(2011)は約160億円をかけて製作。

こちらも結果は振るわず、評判も低迷

結果、その状況に納得できなかったジョンはアイアンマン3(2013)の監督を降板します。

そしてその後、意図的に低予算に抑え、しがらみのない状況下で映画を製作しました。

それがこの「シェフ」(2014)です。

佐藤さん

そんな映画の誕生背景とストーリーを重ね合わせてみると、なお面白いですね。

ロイ・チョイ

ジョンに料理に関する技術指導を行った人物。

韓国系アメリカ人シェフであり、フードトラックブームを巻き起こしたシェフです。

ジョンはロイ・チョイのもとで数ヶ月料理の修行を経験。

エンドロールではレクチャーされている映像があるのでぜひ最後まで観てください。

ロバート・ダウニー・ジュニア

アイアンマンの主役でお馴染みの俳優ですが、ドラッグ問題で何度も逮捕歴があります。

そんな過去を抱えた俳優でもジョンはアイアンマンの主人公役に抜擢。

今はドラッグ問題からも復活できている様です。

そのことを恩義に感じているロバートは、シェフにもほぼノーギャラで友情出演したとのこと。

挿入歌

サウンドトラック収録曲

I Like It Like That / Pete Rodriguez
Lucky Man / courtney john
Rudy, A Message To You / Grant Phabao, Carlton Livingston & The Lone Ranger(Dandy Livingstone)
Cavern / Liquid Liquid
C.R.E.A.M / El Michels Affair(THE CHARMELS – AS LONG AS I’VE GOT YOU)
Hung Over / The Martinis
Que Se Sepa / Roberto Roena
Alibaba / Louie Ramirez
Homenaje Al Benny / Gente De Zona
Mi Swing Es Tropical / Quantic & Nickodemus feat.Tempo & The Candela Allstars
Bustin’ Loose / Rebirth Brass Band(Chuck Brown & The Soul Searchers)
Sexual Healing / The Hot 8 Brass Band(Marvin Gaye)
When My Train Pulsing(Live in Austin) / Gary Clark Jr.
West Coast Poplock / Ronnie Hudson And The Street People
Oye Como Va(Live at el Jefe) / Perico Hernandez(Santana)
La Quimbumba(Live at el Jefe) / Perico Hernandez
One Second Every Day / Lyle Workman

その他サウンドトラック未収録曲

Brother Johnis Gone / Herc-Jolly-John / wild magnolias
Tired Of Being Alone / al green
Get Down / freedom express
Bang Bang / joe cuba
The Champ / the mohawks
The Hustler / willie colon
Tabaco Y Ron (TM juke & the jack baker trio rework) / Greenwood Rhythm Coalition
Acid  / ray barretto
Travis County / gary clark jr
Oh, Didn’t Ramble / Rebirth Brass Band

まとめ

以上、音楽料理人間愛が楽しめる映画でした。

今回は音楽に焦点をてましたが、料理がメインの映画です。

ニューオリンズではケイジャン料理、テキサスではBBQ料理と土地柄の料理も楽しめます。

なおかつ、ストーリーは単純明快なので観終わった後にハッピーな気持ちになれるでしょう。

観たことのない方は今すぐ、観たことある方はもう一度また違った環境でご覧ください!

ABOUT ME
佐藤さん
マイルド サブスク ミュージック編集長